1895年、アメリカ アイオワ州で、磁気治療室を営んでいたD.D.パーマーが耳の不自由だった男性の骨格を矯正することで聴力を回復させたというエピソードがカイロプラクティック誕生の逸話です。
カイロプラクティック療法では病気や不快症状は、からだの中を流れるイネイト・インテリジェンスというエネルギーが阻害されることによって起こると考えられています。
イネイト・インテリジェンスとは、中国の「気」やインドの「プラーナ」などのように実体のないエネルギーの呼称です。それは単に神経や血流などを意味するのではなく広く人間に備わるパワー全般を示します。イネイト・インテリジェンスの流れを邪魔するのが骨格のズレです。
骨格のバランスは、サブラクセイションと言われる大元のズレによって崩され、からだ中で補正しあうため、様々な部位で不具合が生じます。
カイロプラクティック理論の根本にあるこの「サブラクセイション」は、直訳すると「亜脱臼」となるのですが、単に位置が逸脱しているような状態を問題視するだけではなく、関節の機能障害の意味合いもあります。
例えば、サブラクセイションにより、ある関節の可動域が50%に制限されてしまった場合、他の関節の補正作用(コンペンセイション)によってからだ全体のバランスを補います。
つまり、コンペンセイションが症状を複雑化していってしまうのです。その時に大元の可動制限部分、「サブラクセイション」を突き止めてアジャストメント(矯正)することで根本的に問題解決を図るのがカイロプラクティックによる施術です。サブラクセイションにアプローチせずに、コンペンセイションにアプローチしても一時的な症状の軽減にしかならず、からだを治していることにはならないからです。
サブラクセイションをアジャストすることで、全身の骨格バランスが整い、筋肉や自律神経のバランスが整い、それにリードされながらイネイト・インテリジェンスがスムーズに流れ、からだの機能が正常に働きだします。イネイト・インテリジェンスが充分に流れているからだには高い免疫力がそなわり、活動的で高いレベルでの健康状態になり維持されます。
カイロプラクティックでの治療目的は、単に辛いところが無いというのではなく、高次元での健康の実現です。
つまり快食快眠、心もからだも軽々としていて、常にはつらつと行動的、全身からエネルギーがあふれ出ているような状態です。
毎日の生活の中で健康を実感して過ごしていただけるのは、何事にも変えがたい非常に価値の高い事です。
そんな日々を過ごしていただくためにお役立ていただけるのがカイロプラクティックです。
カイロプラクティックは、サブラクセイションをアジャストメントすることで骨格を整え、関節、筋肉、神経の働きを正常にもどして不調を改善する根本療法です。
例えば、通常、腰痛のプライマリケアでは、85%が非特異的腰痛、つまり、原因不明の腰痛であると診断されており、(厚生労働省)そのため解決すべき根本原因が無く、症状を抑えるために痛み止めの薬や湿布薬を処方する対症療法によって症状の軽減が図られます。
一方カイロプラクティックでは、骨格のズレや身体バランスの崩れと腰痛との関連性を見つけ出し、ズレを矯正しバランスを取り戻します。それにより、ズレを補正するために緊張していた筋肉を緩め、血液の流れや神経の働きを正常にできるので、痛みや不快な症状を根本から改善できます。
カイロプラクティックは、世界中で広く知られ実践されている自然の摂理に基づいた療法です。その理論は、「哲学」、「芸術」、「科学」の三本柱の上に成り立っています。
「哲学」とは、カイロプラクティック独自の概念を言います。「単にずれている骨を矯正する」のではなく、「なぜ」その部位を矯正する必要があるのかを判断する上での指標になるものです。
「芸術」は、哲学を実践する上での技術を言います。武道の演武などにみられるように、すぐれた技には芸術的な美しさがあります。その美しさを得るためには限りない修練が必要です。あくまでも手技によりからだに大きな変化を及ぼすのですから、その「技」には妥協は許されません。
「科学」による治療の確証も大切な柱の一つで、論理的な知識の事を言います。カイロプラクティック独自の理論に基づいた治療を、最高レベルの技術で実践し、それらが起こすからだへの変化を論理的に理解しコントロールするための知識です。
カイロプラクティックでは、上記が三位一体となることで確固たる結果をもたらす事が出来ます。一般的な医療とは異なり化学的な医薬を一切用いないのはもちろんですが、自然の摂理に即した理論に基づいた療法によってからだの根本にアプローチできるカイロプラクティックは、さまざまな症状に悩む方々の回復への可能性を広げる選択肢の大きな一つとなりえます。
カイロプラクティックが創始された当時の欧米では、主流を占めていた瀉血(悪い血を抜くことで病気を治療する)などの侵襲性の高い治療への疑問の声が上がっていました。
そのためカイロプラクティックのようにからだ傷つけることのない治療は大いに歓迎され大衆に受け入れられていきました。以来カイロプラクティックは、学問として発展し多くの学校が設立されました。数多くのカイロプラクティックドクターが誕生し、さらに研究が重ねられ、多くのテクニックが生まれカイロプラクティック療法が完成されてゆきました。
今では欧米やアジアの多くの国でカイロプラクティックは法制化され、西洋医学とともに国民の健康増進のための大きな役割を担っています。
写真1
当院は、技術と知識の習得を最優先とし、パシフィックアジアカイロプラクティック協会、米国SORSI(仙骨後頭骨研究学会)、キネシオテーピング協会の認定を受けています。
使用するテクニックは、カイロプラクティック創始期から続いている代表的手技「ディバーシファイドテクニック」、【写真1はディバーシファイドテクニックによる腰椎アジャストメント】、
上部頸椎に対するアジャストメントを専門的に行う「ターグルリコイルテクニック」【写真2はターグルリコイルテクニックによる上部頸椎アジャストメント】、
身体にかかる負担を最小限にしつつ最大限の矯正効果を得るべく開発されたトムソンテーブル(別名:ドロップテーブル)【写真3はトムソンテーブル】と言う特殊なベッドの上でシステマティックな診断、矯正メソッドのもと施術を行う「トムソンテクニック」です。
写真2
当院のメインテクニックは、S.O.T.(エス・オー・ティー=仙骨後頭骨テクニック)です。
このテクニックでは、骨盤・椎骨矯正はもとより、四肢矯正、頭蓋骨矯正や内臓反射療法までがしっかりと系統立てられています。身体の状態を3つのカテゴリーに分け、身体が最も必要としている施術を判別できる診断法から無理の無い安全な施術法によって、健康な状態を取り戻すまで、無駄なく効果的に行うことができる治療システムです。【写真4は、S.O.T.骨盤ブロック】
写真3
写真4
【S.O.T.頭蓋骨テクニック】
キネシオテープ
膝へのキネシオテーピング
キネシオテーピング療法は、皮膚や筋肉と同じ伸縮率を持つキネシオテープを使用した療法です。テープを貼ることで、皮下の血流やリンパの流れを改善し、痛みや可動不全などを改善します。
痛みやコリ、腫れ、内出血などにも効果的ですし、疲労感や冷え症などに対しても効果が見られます。
カイロプラクティックのアジャストメントによる施術と合わせて幅広い患者様への対応を可能にする療法です。
当院は、防衛大学校と連携で人体に関する研究を行っております。研究の一環で同校においてカイロプラクティックについての講演を実施する機会をいただき、カイロプラクティックの魅力についてお話しさせていただきました。
さらに研究成果の一つとして、臨床用姿勢分析アプリケーション「ポスティマ」の開発をし2016年に特許申請をいたしました。また、同研究における論文をギリシャ・ロードス島で開催された国際学会にて発表いたしました。
今後もこのような研究活動を通して常に新しい技術を探究し、患者様にとって特別な治療院であり続けることができるよう努力してまいります。
防衛大学での講演
ギリシャ・ロードス島での学会